PROJECTS

福岡第2法務総合庁舎

設計コンセプト

福岡第2法務総合庁舎では、地区計画などのまちづくりに基づき、地域への調和に配慮した計画とする一方で、検察庁・更生保護委員会・保護観察所という複数の機能を有する施設であり、法務庁舎に相応しい外観とするとともに、その高いプライバシーを確保する必要がありました。
外観は、垂直性・水平性のバランスのとれた均整なデザインとし、検察の基本精神を表現した庁舎の顔づくりを形成するとともに、1階の低層部は木材や大判タイルを中心とした材料に変えることで、建物のボリュームの軽減・隣接する複合施設との連続性を生み出し、周辺環境との調和を図る計画としています。
平面計画ではコンパクトなロの字型平面を採用し、鉄骨梁による14mの大スパンとすることで、レイアウトの自由度の高い執務空間としています。また、機能別の玄関の設置や、縦動線(エレベータ等)の専用化による交錯防止など、利用者に応じた動線計画にも配慮しました。
方位に応じた空調ゾーニングの設定、自然採光、自然通風、太陽光発電、雨水利用などによるエネルギーの削減などにより、地球環境にやさしい施設づくりとしています。また、地域の森林を保全するために、車寄せ庇の軒天井や、玄関ホールの壁面などの利用者の目に触れる場所には、福岡県産の杉・桧材を利用しています。 また、九州地方の総合庁舎では初めての試みとなる保育園の設置や、1階の食堂やコンビニなど、地域に積極的に開かれた施設を目指します。

 

所在地 福岡県福岡市
用途 庁舎
竣工年月 2019年9月
延床面積 24,296㎡
構造 SRC造
階数 8階/地下1階